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標石よりも探す過程がメインの三角点探訪ブログ。
2020/03/21(土)
福島県南相馬市原町区のJR常磐線磐城太田駅の西南西3.8km付近にある公共基準点。

先日ネットでいろいろ検索していた時に興味深い資料を見つけた。
日本測地学会が1955年に発行した「北海道、東北および関東地方における二等磁気測量」というもので、二等磁気点のマップと一部の点については座標も記載されている。県内だと岩沼の座標が書かれていた。これは面白そうだと位置を調べて探しに行ったのだが当然見つからず。自宅に戻り、この当時の座標は現在一般的な世界測地系でなく日本測地系だったと気づく。値を世界測地系へ変換し再度位置を求めたところ全く関係ないところを探していたことが判明。当然、このネタはボツとなった。

そんなわけで急に磁気点を探したくなった。といっても、三角点や水準点と違い閲覧サービスではなぜか検索できない。
以前、山形で一等磁気点を探した時は国土地理院のWebページで一等磁気点の座標が公開されていたので、その値から位置を特定したのだが、現在はページごと削除されているようだ。一応、別のページに大雑把なマップはあるものの詳細な座標データは非公開になっている。何か不都合でもあったのだろうか。そこでHDD内のフォルダを探してみると…何とデータが残っていた!当時、こんな事もあろうかとマップとデータを保存していたのだった。俺グッジョブ!

念のため、再度山形石巻の座標データを確認。世界測地系のデータで間違いない。
さてと、どこへ行こうか。前回(8年前)は山形だったから福島が良いかな。…あれっ、北海道の福島かよ。
福島県内で比較的近い所だと南相馬市に“原ノ町”という点があるようだ。先述の国土地理院のWebページによると、この点には地球電磁気連続観測装置が設置されているのだという。構成イメージ図によれば標石も残っているようなので2倍楽しみだ。…もちろん、見つかればの話だが。

山形”の記事でも書いた通り、この座標データは「hh゜mm’.m」形式なので、「hh゜mm’ss”」形式に変換しなければならない。0.1分=6秒だから、記載されているデータは6秒刻みのかなり誤差が大きいデータとなる。“原ノ町”の座標はN37゜35’.9、E140゜57’.0なので、これを変換するとN37゜35’54”、E140゜57’00”になる。これを中心座標とする。
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十字マークが中心座標の位置で赤枠が±6秒の範囲だ。この範囲内に磁気点があるものと思われる。恐らく四捨五入されたデータだと思うので、実際にはもっと狭い範囲内にあるのかもしれない。ちなみに赤枠が正方形でないのは緯度が高いせいだと思われる。

おおよその位置が分かったので、早速行ってみることにしよう。


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常磐道[E6]を南下し、南相馬ICで降りる。
※画像はドライブレコーダーの動画を加工したものです。


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料金所を通過後、交差点を右へ。


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800mほど進み、画像の交差点を右折。


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道なりに4kmくらい進み、ここを左折。


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さらに道なりに3.5km進み、右折。
もう近くまで来たはずだ。


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水田跡の先にある小高い所から右の民家辺りまでが赤枠の範囲となる。
このどこかに磁気点があればいいなぁ…。


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ここを左折すれば良さそうだ。


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画像奥中央から右へ伸びる平らな部分はため池の堤体。中央左の一段高くなっている所は畑のようだ。あるとすれば、この畑付近のような気がする。逆に手前の水田部分には無いだろう。磁気点はある程度の広さがある平地に設置されているイメージがあるので、田んぼの畦とかには無いはずだ(たぶん)。あとここには地球電磁気なんちゃらが設置されているはずなので、遠くからでも分かるはず。今視界に入ってこないということは、やはり水田部分には無いのだろう。これとため池の分で赤枠の半分くらいの範囲は探さなくても良さそうな感じだ。


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ここから入ってみよう。


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さてと、標石はあるかな~。


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おやっ?堤体の上に標示杭のようなものが?


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…などと、わざとらしい事を言ってますが、はい知ってましたよ。ここには公共基準点があるんです。
磁気点単独の記事では画像枚数が多くなりすぎるので公共基準点を利用して記事を分けるという、いつものズルいやり方です(笑)。あと、どうやら堤体上に磁気点は無さそうですね。
今日は周辺の三角点の資料も持ってきているので、もし磁気点が見つからなくても大丈夫(笑)。手ぶらでは帰らないぞ。


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基準点は地下でコンクリ枡の中です。標示杭には「2級基準点」と書かれています。


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蓋を開けました。
おまけ探索みたいなものなので、周りの掃除は省略(笑)。


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金属標のアップです。
閲覧サービスと成果表によると、この点は3級水準点も兼ねているようです。
[[福島]H29-基II-3(2級基準点)]の続きを読む
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2019/07/20(土)
岩沼市のグリーンピア岩沼内ホテル棟(東京第一ホテル岩沼リゾート)の東200m付近にある公共基準点。

前回「2166」で程良くずぶ濡れになった後、昼食を取り、その後岩沼市にあるグリーンピア岩沼へ行った。目的は日帰り入浴である。ここには露天は無いがサウナがあり、無料の休憩室がある。そしていつも空いている。そこら辺の高くて激混みなスーパー銭湯とは違い、静かな畳の部屋で思いっきりゴロ寝できる。これで500円。結構穴場なのだ。「2168」の記事で「岩沼の方に用事がある」と書いたのは、このグリーンピアの事だったのである。以前にもこの近くにある三角点へ行っているが、あの後にも寄っていた。正直なところ、ここで風呂に入り、売店で買ったアイスを食べ、昼寝をするのが正しい休日の過ごし方ではないかと思っている。


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いきなりだが分かる人には分かる、あの有名な「ポケモンGO」の画面である。まだやってんのかよとか言わないでほしい。これでも一時は社会現象を起こしたゲームなのだ。
前回、グリーンピアでゴロ寝していた際に何となくこの「ポケモンGO」を起動してみた。左半分が通常の画面で、画面上の水色の物が「ポケストップ」というものだ。近くに行って回すといろいろとアイテムが貰えるポイントなのだが、近くまで行かなくても画面にタッチすれば、そこに何があるかは確認出来る(当然アイテムは貰えない)。そして、画面上の赤矢印の「ポケストップ」を確認したときに表示されたのが右半分の画面。何と「三角点(基準点)」と書いてあるではないか。
この「ポケストップ」の位置はここから東に200mくらいにある第一展望台。地理院地図で地形図を確認してみたが、当然ここには三角点など無い。閲覧サービスを確認してもここには公共基準点すら無い。
画面を見ると標石の横に「基準点」と書かれた白いプレートが付いている。国土地理院の物では無さそうだ。恐らく非公開の公共基準点なのだろうが、当日は雨のため確認しに行く気にはならなかった。


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約一週間後、あの謎の基準点を確認するために再びグリーンピア岩沼に来た。


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これがホテル棟である。風呂は建物に入って左の方だが、今日は前を通過して右奥の方へ進む。


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建物の端より、左の方へ進む。


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ここは右の方へ。


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ここを左。「第一展望台」への道標がある。


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バンガローというかロッジの間を進む。
こういう施設もあったのか。知らなかったよ。


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ここから登りになるようだ。


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登りといっても地図読みで標高差40mも無い山なので、大したことはない。


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山頂の東屋が見えてきた。


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例の基準点らしき物を発見!


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基準点は「第一展望台」の標柱の左側にあります。


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おお、これだこれだ。
上面に金属標が付いたコンクリート柱で、四面にプレートが貼られている。周りには上面舗装された立派な保護石があり、知らない人が見れば三角点の一種だと思うだろう。(三角測量をしていれば広い意味で三角点なのは間違いないんだけど)


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早速コイツの正体を調べてみる。
まずは西面から。「基準点」


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南面「公共測量」


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東面「NO.2 昭和58年10月」
この手の物としては意外と古め。


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北面「年金福祉(事)」
これが正体のようですね。
調べてみると、年金福祉(事)とは年金福祉事業団のことで、資金運用を目的として年金被保険者の福祉のため施設の設置や融資等を行った団体(現在は廃止されて存在しない)。グリーンピアはその年金福祉事業団が昭和55年から昭和63年にかけて全国に設置した大規模保養施設で、ここもその一つのようです。※その後経営不振により、2003年11月に岩沼市へ払い下げられ、現在へ至る。
東面に書かれている「昭和58年」とはまさにその時期であり、この基準点はグリーンピア岩沼を建設するにあたって行われた測量に用いられた可能性が高いと推測できます。


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上面です。
手前側(画像下側)が「公共測量」の面です。


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上面のアップです。

コンクリート柱の大きさは 12x12x30cm
金属標の直径は 6.2cm くらい
十字マークの大きさは 2.5cm くらいでした。
今日は午後から用事があるので、風呂には入らずこのまま帰宅です(笑)。

ところで閲覧サービスをよく見ると、このグリーンピア岩沼の周辺には今回の基準点とは別の公共基準点が10ヵ所存在していることが分かります。点名は「No.1」から「No.10」で、計画機関名は年金積立金管理運用(独)…あれっ?
年金積立金管理運用(独)って、年金福祉事業団の後身じゃないですか!しかも今回と同じ点名の「No.2」が存在するなんて紛らわしい!ちなみに位置はこの辺り
点の記には選点・設置が平成15(2003)年2月と記載されています。時期的に岩沼市へ払い下げる直前ですので、市へ売却する金額を算出する際に土地の境界をハッキリさせるため再度測量を行ったのかもしれません。
[岩沼グリーンピア公共基準点No2]の続きを読む
2019/04/13(土)
南三陸町歌津の払川ダムの北西160m付近にある3級水準点。
※この記事は「江染上仙鉱三角点」の続きです。

次は“江染上”と同様に、近くに仙鉱三角点があるという“五萬堂”へ向かう。


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“五萬堂”は田束山の近くにあるらしいので、最寄りの歌津ICで降りる。
※画像は助手席から撮影したものです。


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IC出口よりR45を気仙沼方向へ400mほど進み、最近出来たっぽい見慣れない道へ左折。
地図を確認すると、元々歌津町の手前から入って田束山の方へ向かう県道236のバイパスみたいな道のようだ。旧道が津波被害にあったためだけでなく、ICから遠い、道幅が狭い、線形が悪いなどいろいろ理由があったのだと思う。


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R45から県道236を5.5kmほど進み、画像の所で右折。


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あれ?標示杭かな!?何等だろう?

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ん?軽量標識+金属板の四等かな?…おや、何か金属板が変だぞ。


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標石でなく、標示杭の東面「3級水準点」
公共基準点か。水準点は初めてかな。普段は無視するけど、次(五萬堂)が長くなりそうだから記事にしちゃうか。


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北面「大切にしましょう」
お決まりの文句だね。


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西面「宮城県払川ダム」
へぇ、ダムの水準点なんてあるのか。
設置者は宮城県だね。


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南面「H二十三左岸NO.4」
何これ、点名?
えっと、平成23年(2011年)に設置した、川の左岸にある4番目の水準点ってことかな。ということは右岸も含めると最低でも4x2=8点はあるってことなのか?


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金属標です。
「宮城県 払川ダム 左岸 NO.4」と書かれています。
水準点らしく、中心が十字マークでなく出っ張って(いわゆる「出べそ」)います。

金属標の直径8cm、出べその直径1.7cmくらい。
コンクリート柱の寸法は測ってません。
自宅に戻ってからこの公共基準点について調べましたが、閲覧サービスには載っていないようです。


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払川ダムは道路の斜め向かい側にある駐車場から見ることが出来ます。ダム湖は田束湖というそうです。
[払川ダム左岸No.4(3級水準点)]の続きを読む