標石よりも探す過程がメインの三角点探訪ブログ。
2018/06/23(土)
福島県会津若松市の猪苗代湖畔西側にある四等三角点。
※この記事は舘沢省吾氏からの情報を参考にしています。
※この記事は“鳥屋山”(方位標)の続きです。

標石は通常、土に埋まっているが、まれに筑波山山頂の標石のように無理矢理岩に埋め込んでいる場合もある。岩山など場所柄やむを得ない場合もあるのだろう。現代ではコンクリートドリルで穴を開け金属標を埋め込んでしまえば済むことを、まともな機械工具が無い時代は何日も山に泊まり込んで(?)手作業で岩に穴を開け、底部に盤石代わりの十字マークを彫り、標石を埋め込んだのである。

舘沢氏によると猪苗代湖畔にもそのような標石があるのだという。閲覧サービスの点の記で確認すると、西側の湖畔にある四等“材木崎”と“平浜”がそれに該当するようだ。“材木崎”へは船でしか行けないようなことが書かれているため、行くとすれば“平浜”だけだろう。実際、舘沢氏も“材木崎”は訪れていないようだ。

それにしても、なぜ猪苗代湖なのか?そんなに岩がゴツゴツしているイメージはないのだが…。それに筑波山などと違い、四等なので設置されたのは戦後である。“平浜”の点の記を見ると選点・設置・観測とも昭和41年7月となっている。この頃には既に金属標も登場していたはずだが(多角点など)、四等三角点としてはまだだったのだろうか。

今回別件で会津のほうまで来ているので、ついでに寄ってその岩に埋まっている四等を是非見てみようかと思う。

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先ほどの所よりR49に戻って猪苗代湖方面へ向かい、画像の所で右折して福島県道376に入る。
2.5km手前(西)から右折してR294を行っても良かったのだが、湖畔の道を行きたかったので敢えてこっちから入ることにした。

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1.5kmほど進み、画像の十字路を左折。

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650mほどで湖畔に出る。
さすが猪苗代湖はでかいなぁ。まるで海みたいだ。

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一つ上の画像の所より福島県道376を湖畔に沿って7kmほど進む。ここが“平浜”へ行く入口みたいだな。

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砂利道だが、車で行けそうなのでそのまま乗り入れる。道路左側には今は使われていなそうなバンガローが数軒。看板に書いてある旅館は今でも営業しているのかな?

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「これより旭屋私有地により無断進入禁止
入口より150mくらい進んだところ、このような看板が出現。やはり例の旅館はまだ健在のようである。
しかしまずいなぁ。これ以上進めないし、ここでUターンも出来ない。仕方ないのでバックで戻り、2つ上の画像奥の駐車場(?)に駐めて徒歩でここまで戻った。「施設をご利用の方はこの先の受付までお申し込みください」と書いてあるので、受付で交渉すれば三角点のほうまで行かせてもらえるかな。

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受付」って書いてある。ここだな。
建物に入ると、人のよさそうなおばちゃんが出てきた。どうやらこの旅館の女将さんのようだ。事情を話し、この先へ行っても良いかと聞くと、ここから先は神奈川の聖光学院(福島の聖光学院ではないようだ)の所有地だけど、道は市道だから徒歩で行く分には構わないとのこと。ちょうど三角点の辺りに金比羅さんがあるので昔はよくお参りに行ったそうだ。
点の記に「チャールスミロ宅」というのがこの先にあると書かれていることを言うと宣教師の方かもしれないらしい。なるほど、カトリック系の学校みたいだからそれはありえそうだ。その建物は現在聖光学院の林間学校で使われているらしく、シーズンオフなら行っても問題ないらしいが、本当に大丈夫なんだろうか?
女将さんによると、この間もその三角点とやらを探しにきた人がいたらしい。一体何なのかと質問されたので簡単に説明したけど、その探しに来た人ってたぶん舘沢氏のことですよね…。

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では、聖光学院の所有地へ入ってみますか…。

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聖光学院所有地一般の方は立入禁止」「警察署へ通報します
おいおいおいおい!!大丈夫なのか!?俺はおばちゃんを信じるぞ!何かあったら「旭屋旅館の方に行っても良いと言われました」って言うからね!

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旭屋旅館より400mくらい進むと、坂道の上に青い建物、右側に広場があった。
標高と方角から言えば右の広場へ行くべきだが、点の記に従うとなると坂を登ることになる。
まずは点の記に従うか。

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なるほど、確かに林間学校の宿舎といった感じの建物だ。
辺りを見回してみるが、下へ降りていくような道が見当たらない。やはり広場から行くべきか。

見た感じ建物が大分痛んでいて最低でも数年は使っていなそうな雰囲気なので、調べてみたところ震災直後から使っていないらしい。現在は長野県斑尾高原豊田スキー場の跡地をキャンプ場として使っているようだ。建物に直接被害が無いにもかかわらずキャンプ地を変更したのは例の原発のせいである。はっきり言って猪苗代湖より西の会津地方は放射線の被害は無いと言って良い(以前、実際に簡易線量計で確認しました)。にもかかわらず、福島県というだけで十把一絡げに危ないというのはあまりにも酷いし実際住んでいる人に対し大変失礼だ。保護者たちの意見などいろいろ事情はあるのかもしれないが、同じ東北人として被災者としてこの学校の考え方は大変疑問に思う。

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じゃ広場から行ってみよう。

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広場の奥まで来た。この先へ行けるかな?
良く見ると、比較的最近人が通ったような跡が…。

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おっ、岩みたいなのが見えるぞ。

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高さ3mくらいの岩だ。でも何か想像していたのと違うなぁ。点の記の要図を見る限り、こんな切り立った岩じゃ無いぞ。本当にこの上に標石があるんだろうな?

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とにかく上へ登らないと。

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いたーっ!
岩の上はとても狭く、右奥以外は切り立った岩壁。画像左側が落差3m。正面と右側は湖面。落ちたら大変!
ちなみに後で右奥のほうへ行ってみたところ、金比羅さんと思われる灯籠のようなものがありました。

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標石です。
花崗岩のはずですが、表面を薄くセメントでコーティングしたみたいになっています。(セメントでない何かが付着しただけかも)
長い標石をそのまま埋め込むわけにはいかないので途中から切ったものを使っているはずですけど、点の記を良く見ると柱石上面より盤石上面まで、つまり標石の長さが0.18m=18cmしかありません。ということは岩はほんの数センチ、いや単に平らに削って十字マークを彫り、その上に標石を接着しただけみたいな簡易的な状態のようです。蹴っ飛ばせば湖へ飛んでいきそう(やらないけど)。

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等級面のアップ。
右下が欠けています。以降、反時計回りで。

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「基本」

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「007 499」
点の記に記載されている標識番号と合っています。

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「地理調」
ん?設置は昭和41年のはずだけど。地理調査所は昭和35年までだよね?
余剰在庫品を使ったのかな?

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上面です。

この後また旭屋旅館に寄って、おばちゃんに行ってきたのを自慢してから帰りました(笑)。
[[福島]平浜(四等三角点)]の続きを読む
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2018/05/05(土)
山形県鶴岡市の善寳寺の東5km付近にある四等三角点。
※この記事は“米出”の続きです。

資料を準備した四等「山」標石5ヵ所のうち既に4ヵ所へ行った。現在の時刻は15時半くらいなので、最後の1ヵ所へも何とか行けそうだ。

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本日のラストは「山10」の“中京田”だ。さっきの“米出”と同様に周りが田んぼのところにある。
“米出”の所から山形県道50に戻り、さらに東へ進む。
画像は山形県道332との交点を少し進んだ辺りだ。実はこの先300m付近の道路左側に四等“豊田”があるのだが、特にこれといった特徴がない普通の四等だということと、善寶寺そばの山登りで予想外に体力を使ってしまい確認する気力がないので、標示杭が立ってるな~ということを目視で確認するだけでスルーする。

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山形県道50を県道332交点より東へ1.3kmほど進むと丁字路があるので左折する。

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丁字路より600mくらい進み、画像の所で左折。

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さらに400m位進んで、画像の十字路を左折する。

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ビニールハウスの左にある松の木の下辺りが三角点がある場所だ。点の記の通り、ビニールハウスがちゃんと4つある。この手の目標物は少し前の点の記だと行った時には既に無くなっていることが結構あったりするんですが、ここは点の記が調製された8年前のままみたいです。

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ビニールハウス西側の畦道に入る。すぐそばの田んぼに、まだ水が張られてなくて良かった。

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点の記によると、三角点は田んぼの中にある稲荷神社の境内にあるようだ。立派な松の木だなぁ。ちなみに稲荷神社の所有者は近くのお寺みたい。

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標示杭発見。
この神社、小さな祠だけですが「正一位稲荷大明神」という大変立派な名前が付いています。いかにも稲荷神社らしいハッタリ(?)ですね。

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スギナに埋もれて分かりづらいですが、標石はここ。

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標石です。
もう掘るのつらい…。

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等級面のアップ。

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「山 10」
画像の切り替えをしなくても、太陽光の角度のおかげでちゃんと読めますね。
左上の角が欠けてしまってるのが、ちょっと残念。「基本」と「地理調」の面は省略。

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保護石は点の記には4つと書かれてますが、3つしかないみたいです。

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上面です。ICタグ付き。

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ここの標示杭は建設省時代の古い物なのですが、字体が珍しいですね。

なんとか天測点と子午線標、そして四等5ヵ所(一応一等も1ヵ所)回れた~。あぁ疲れた。
この後、近くの湯野浜温泉へ行って風呂に入った後、帰りました。
[[山形]中京田(四等三角点)]の続きを読む
2018/05/05(土)
山形県鶴岡市の善寳寺の東2.2km付近にある四等三角点。
※この記事は“椙尾”の続きです。

さて、次は「山5」~「山7」をすっ飛ばして「山8」を探す。
5~7が他の地域にあるのか、亡失したのか、そもそも初めから存在してないのかは詳しく調べてないので不明だ。

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先ほどの所よりまた山形県道38に戻り、善寶寺入口の交差点より南へ900mくらい進んだところにある画像の交差点を左折して、山形県道50に入る。
デジカメのバッテリーを予備と交換したので安心して撮れます(笑)

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山形県道50を2.3kmほど進み、画像の所で左折。

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300mぐらい進み、ここをさらに直進。

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さらに400mくらい進むと三角点の近くに到達する。
点の記の要図を見ると、三角点は用水路の手前を左へ入ったところにあるようだ。

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標示杭は無いけど、保護石っぽいものを発見。
日本海沿いで周りに何も無いせいか、風が強いなぁ。

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あれ?標示杭??
よくありがちな草刈り機でバッサリってやつ?

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標石の周りを軽く掘り、切れて半分埋まっていた標示杭を残っていた根元の上に無理矢理立てて撮影。
大山”もそうでしたが、この辺りは土に海岸から飛んできたと思われる砂が多く含まれていて掘りやすいです。

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等級面のアップ。
他のと同様に「四等」の字が風化して読みづらくなっています。


「山 8」
「基本」と「地理調」の面はどうでも良いので省略。

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保護石4個。
わざとなのか、東西南北でも対角線上でもない微妙な位置に並べてあります。

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上面のアップ。ICタグ付きです。
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