標石よりも探す過程がメインの三角点探訪ブログ。
2011/07/09(土)
仙台市太白区向山の愛宕神社境内にある経緯度測点(几号水準点)。

前回、山元町へ基準水準点を見に行ったが、もうちょっと変わった水準点も見たくなった。

いろいろ調べていると、水準点には「几号水準点」という物があるらしい。
Wikipediaによれば、これは明治初期に内務省地理局が全国の地図作成の基礎とするため設置した物で、一部は各地に現存しているが、これらは現行の水準点としては機能していない。
つまり過去の遺物ということだ。

几号水準点標石は、これといって決まったものは無いようで道端の道標や碑をそのまま利用してる場合が多く、目印として漢字の「不」に似た記号を彫り込んであるようだ。

仙台市内には向山の愛宕神社に残っているらしい。
但しここのは経緯度測点として有名なようで、几号水準点はオマケみたいなものか。
まずは行ってみよう。

keiidosokuten1.jpg
愛宕神社は至る所にあるが、仙台で愛宕神社といえば向山の愛宕山にある神社である。
早速行ってみたものの、標石がどこにあるのかが分からない。
仕方ないので社務所の巫女さんに聞いてみる。と、奥の方へ誰かを呼びに行ったようだ。
少し待つと中から初老の男性が出てきた。どうやらここの宮司さんらしい。
宮司さんに測点のことについて尋ねると何と案内してくれるらしい。親切すぎる!というかお忙しいところ申し訳ないなぁ…。

で、案内されたのが画像の場所。鳥居から少し入った所の左側にあった。
この参道を経由せずに駐車場から直接境内に入ったため分からなかったみたい。

ちなみに画像の両端に写っているのは鳥居の足なのだが、この上の部分が震災で破損していた。
宮司さんの話では今回は破損した鳥居の一部は下に落ちただけだったが、1978年の宮城県沖地震では標石の前の参道付近まで飛んでいったらしい。

keiidosokuten2.jpg
標石です。意外に大きい。
宮司さんの話では、元は画像の赤矢印付近にあったのだが1978年の宮城県沖地震の際に崖が崩落しそうになったため、現在の所に移設したとのこと。
ん?それでは経緯度がずれてるんじゃないの??…でも遺物だからいいのか。今では記念碑みたいなもんだし。
1978年に崩落しそうになった崖は今回も同様に崩落しそうになり補修工事を行ったそうだ。

ここで、いただいたパンフレットに書かれていることを丸々引用させていただく

明治十六年(一八八三年)十一月、時の内務省地理局は、全国の経緯度測量を行った。当時の経緯度測量は星(恒星)の位置を観測する天文測量を基本とし、その際に星を観測する器械を置いた測点標石である。経度測量は十一月七日から十七日まで、緯度測量は同月二十一日から十二月二日まで行われた。測量終了後、地理局は宮城県に対し、測点の永久保存を伝えられた。全国の測点でこれほど完全に残っている例はなく、測量史跡として極めて貴重であります。

引用文には「星を観測する器械を置いた測点標石」と書いてある。
つまりこの標石は“天測台”だったのだ。
経緯度測点標石+几号水準点+天測台という、一台三役の標石ということになる。

keiidosokuten.jpg
標石のアップ。
上面には右書きで上から「経緯度測點」「△」「内務省地理局」と書いてあります。
三角測量ではないので三角マークの意味が良く分かりません。

手前側に几号水準点であることを示す「不」マークが彫ってあります。
パンフには水準点に関することが書かれていなかったので、もしかすると元々はただの経緯度測点で後から几号水準点を付け足したのかもしれません。


MAP

地形図

DATA
基準点コード:無し
緯度:38°14′44″.2
経度:140°52′35″.0
標高:不明(78mくらい)
※経緯度はハンディGPSでの測定値です。
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