標石よりも探す過程がメインの三角点探訪ブログ。
2011/07/09(土)
仙台市太白区向山の愛宕神社境内にある仙臺市溝渠測量三角点標石。
※この記事は浅野勝宣氏からの情報および畠山未津留氏との共著である「宮城の標石第3集」を参考にしています。(2017/1/15追記)
※標石の正体が判明したため、記事タイトルを変更しました。(2017/1/15追記)

これは“仙台愛宕山経緯度測点”の続きである。

愛宕神社のとても親切な宮司さんに経緯度測点についていろいろと説明を受けていたときである。

宮「大学の方ですか?」
私「いいえ、趣味でこういうのを探しているだけなんです。主に三角点とか。三角点というのはこの位の大きさの柱みたいな石で…」
宮「あぁ、そういうのもありますよ」
私「へ!?」

何と、この愛宕神社境内に別の三角点のような標石があるのだという。
早速案内して頂いた。

houihyou1.jpg
拝殿の向かって右側にある展望台である。
先ほど測点の場所を聞きに行った社務所のちょうど向かい側だ。
その裏に例のブツがあるというのだ。

houihyou2.jpg
展望台の裏側に入ると「雨水」と書かれた白いマンホールがある。
標石はこの中らしい。

houihyou.jpg
バッ!と開けたら、何故か周りの塩ビ管が15cmほど一緒にくっついてきたが簡単に開いた。
覗き込むと中には埋もれて上面しか見えなくなっている標石らしき物があった。
むむ、この形は!見た事あるぞ!!“貝抜沢”とかにある宮城県標石そっくりだ。…が、正体は不明である。
ちなみにこの標石は元々露出していたのだが崖っぷちのため盛り土をした際に埋もれそうになったので、このようにしたのだとか。宮司さん、グッジョブ!

その後お忙しい中いろいろと説明してくださった宮司さんにお礼を言い、気分良く家へ帰った。

さて、この標石は何なのか。調べてみることにした。
上西勝也氏の日本の測量史(旧:三角点の探訪)の「地方の測量」のページにこの標石の画像が載っている。
標石は私が見た時よりも露出しており、横に「仙臺」と彫られているのが分かる。
従って県の標石では無いようだが、結局「不明」として解説されていた。

他も見てみる。
伊藤正昭氏の山岳展望への誘いに、この標石が「仙台経緯度測点方位標」であることが書かれていた。
なるほど、さっきのやつの方位標か!
確か、天測台の上には測量機器を東西南北に正確に設置しなくてはいけないはずだった。
そのため子午線標というものを設けたのだ。

houihyou3.jpg
いつも標石の画像を撮る際には必ず方角を確認しているので、今回のがどうだったのか改めて確認。
大体合ってる。

でも、経緯度測点から離れすぎじゃないですか?これ?
測点の元の位置からでも50m位はあるっすよ?しかも測点の真西じゃ無さそうだし。
どうやってこれを使って方角を合わせたんだろう?それとも他の使い道とか?
謎だ…。

浅野勝宣氏より、この標石は弘法山にある標石と同じものではないかと連絡をいただきました。

浅野氏によると、この標石は『明治24年から開始された仙台市内溝渠測量に使用したもの』で、『その成果は「僊臺市測量全圖(仙台市測量全図)」として明治26年に刊行されており、図中には「三角点及石標」が「◎」で示されていて、愛宕神社境内にも丸印がある』とのこと。
つまり、明治時代に仙台市が用排水路を整備する際、設置した三角点標石だということです。同様のことが、「宮城の標石」第3集(浅野勝宣・畠山未津留共著)7ページにも書かれています。
上西勝也氏も、この「宮城の標石」第3集をもとに注釈を訂正されたようです。

弘法山の標石は各面に刻まれている文字がこの愛宕神社の物と一致しており、愛宕神社に埋まっている標石の本来の姿ではないかと思われます。(2017/1/15追記)

MAP

地形図

DATA
基準点コード:無し
緯度:38°14′45″.4
経度:140°52′32″.9
標高:不明(78mくらい)
※経緯度はハンディGPSでの測定値です。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2011/08/05(金) 16:10 | | #[ 編集]
コメントを投稿する(本名やメールアドレスの記入は出来るだけしないようにお願いします)
URL:
コメント:
パスワード:
非公開にする: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://tsukasan.blog45.fc2.com/tb.php/282-ef157fad
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック