標石よりも探す過程がメインの三角点探訪ブログ。
2015/05/02(土)
茨城県つくば市の国土地理院構内にある基準点標石などの見本(ダミー)。

国土地理院のネタも尽きてきたので、そろそろ最後のネタを。
資材・廃材置き場の記事でもそうでしたが、地理院構内にはいたるところに標石がゴロゴロ転がっていて正式な基準点はもちろんのこと、廃点になったものや展示用の見本(以降「ダミー」と表記)の標石もあります。この記事ではその展示用等の正式な基準点でないダミー標石等について書こうと思います。これらは構内を適当に歩き回った際にたまたま気づいたものだけですし、画像の枚数の都合で一部紹介できないのもありますので、地理院構内にある全てのダミー標石について書いているわけではありません。予めご了承ください。

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まずは1ヵ所目。電子基準点“つくば3”の所で、路面に金属標のような物があったので確認したところ「都市再生街区基本調査 街区多角点」と書かれた金属標を発見【現在地】。これの凄いところは通常「基 + 本」と書かれている部分が「 + 本」になっていること。地味な違いだけど、普通はまずこんなのは見られないですね。実際地理院構内で見かけたダミー基準点で「見本」とハッキリ書いてあるのはこれだけでした。でもこれに関しての説明書きがどこにも無く、誰に対して見本であることを訴えているのか、そもそもの目的は何なのかいまいち不明。

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筑波原点”とVLBI観測点の間付近にあった一等水準点のダミー。何でこんなにいっぱいあるんだ?【現在地

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画像のような保護石付きの金属標とマンホールが交互に設置されています。その中の1ヵ所のみ画像右下の標石が設置されてました。もしかするとマンホールの中にも金属標か標石があったのかもしれないですが、面倒なので開けて確かめたりはしてないです。何かの実習用なのか、それとも測量機器の比較較正用なのか用途がさっぱり分かりません。

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2つ上の画像にチラッと写っている謎のピラー。同じ物がVLBIアンテナの周辺に複数設置されていて、いわゆるダミーではありません。何なんだろうと思っていたんですが、調べてみたところこれは「コロケーション用ピラー」というもので、軌道追跡局の記事内で書いたVLBIとGPSの局所的な相対位置関係を把握するための測量をする際に使うらしいです。カバーを外してピラーの上部に測量機器を設置し測量を行うようですね。国土地理院の資料(pdfファイル)より)
ここと同様にVLBI-GPSの相対位置を観測している「父島VLBI観測局」内にある軌道追跡局(電子基準点)“父島A”の点の記を見ると要図の中に、「コロケーション観測用ピラー」と書かれていることから、父島にもこれと同じような物が設置されているということが分かります。(リンク先画像の左下に写っている茶色い筒状の物がコロケーションピラーではないかと思われる)

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謎といえばこれ。結局正体不明でした。

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地図と測量の科学館の建物と地球ひろばの間に展示されている標石の見本【現在地】。左から「三角点金属標 屋上」「四等三角点標石」「一等三角点標石」「二等水準点標石」「二等水準点標石(古いタイプ)」「一等水準点金属標」「一等水準点標石」「几号水準点標石」「内務省地理局測点」「内務省地理寮測点」「(地理寮測点)保護蓋石」「(地理寮測点)表示柱石」の計12種類。普段そこら辺で見かける三角点・水準点のどうでもいいような標石から、本来の位置にあればもの凄く貴重な超レア物までが整然と並んでいます。画像枚数の都合上12種類全てお見せできないのでレア物だけチラッと。

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二等水準点標石の初期の物です。上面に「出べそ」が無く、パッと見た感じは何の標石か分かりません。

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かろうじて「二等水準」までは読めるものの、風化が進んでいて他の面に何と書いてあるのかが良く分かりませんでした。

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几号水準点標石です。「不」マークが上面に彫られています。几号の場合、通常「不」マークの横棒の位置の高さを表すのですが、この場合マークは単に水準点を表す記号として使われているだけで、標石上面が高さを表しているのではないかと思われます。

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内務省地理局測点です。左が測量標で地下に埋設されていたようです。「内務省地理局測點」と彫られている右の石は測量標が近くに設置されていることを示す物で現在の標示杭のような使われ方をしていたようです。(説明板より。以下同様)

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内務省地理寮測点です。資材・廃材置き場にあったのと同じ物で「第壹号」と彫られています。1876年(明治9年)に行われた、神奈川県下「外国人遊歩規定測量」の際、横浜から小田原の間に約70点設置されたものの1点のようです。

chiriinmihon12.jpg
地理寮測点の保護蓋石です。その名の通り、地下に埋設された測点を保護するためにフタをする石で画像の凹んでいる方を下にして測点に被せます。

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地理寮測点の表示柱石です。保護蓋石の上に乗せて地下に測点が埋まっていることを示す物のようです。妙に新しく見えるので複製品ではないかと思われます。

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地球ひろばの北西端にある二等三角点のダミー。【現在地
保護石や標示杭まで設置されていて本物そっくりです。標示杭の後ろにはなぜか盤石が転がっていました。そして水準点と勘違いしそうな標示板まで…。

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標示板を見ると、なんとダミーなのにQRコード付きのインテリジェント基準点でした。ダミーだからどうせ表示されないんだろと思ったら、ちゃんと表示されるようです。等級は出ませんが、代わりに「三角点(実験用)」と表示されます。

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地球ひろばの日本列島球体模型から見て北北東の法面の上にある三等三角点のダミー。【現在地
保護石は無く、標示杭だけですが、これも先ほどの二等と同様に本物そっくりです。

chiriinmihon17.jpg
地球ひろばの日本列島球体模型から見て東南東の法面の上にある一等三角点のダミー。【現在地
なぜかここだけ標示杭がありませんでした。以前は展示用として、この真上にやぐら(髙覘標)が組んであったようです。

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一等三角点標石の見本。地図と測量の科学館内の展示物です。普段見ることが出来ない盤石の上に標石(柱石)が乗せられていて、三角点が地中でどのようになっているのかが分かります。一等であれば、さらにこの下に下方盤石があるはずですが省略されていました。(右上の説明書きには下方盤石のことが書いてあります)

chiriinmihon19.jpg
これも地図と測量の科学館内の展示物。1階ラウンジにあります。標石は二等。標石は途中から切って短くしてあるみたいです。ちゃんと標示杭まであって芸が細かいですね。本物の経緯儀が設置されていて実際に測量の体験ができます。

以上で11回続いた「つかピロ国土地理院へ行くの巻」は終わりです。いやぁ長かったわ。また機会があれば行ってみたいです。

MAP

地形図

DATA
無し
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