標石よりも探す過程がメインの三角点探訪ブログ。
2016/04/23(土)
山形県酒田市飯森山公園内の飯森山山頂にある旧文部省経緯度観測点。
※この記事は舘沢省吾氏からの情報を参考にしています。

昨年の夏、いつもお世話になっている舘沢省吾氏より、ある画像がメールで送られてきた。
画像には「経緯度観測点」と書かれた説明板と、その経緯度観測点の台座に埋め込まれていると思われるプレートが写っている。説明板には「一九二八年に、大陸移動説を検証するための経緯度観測点として、飯森山・飛島・三崎山の三点に設けられたものの一つ」と書かれていて、この観測点が山形県の酒田市周辺に3ヵ所あるということを示している。これは珍しい、ぜひ見てみたいと思ったのだが、そのうちの一つは離島の飛島にあり、おいそれと行けるところでは無い。酒田市へ行くだけでも結構大変だというのに、そこから船に乗るとなると3ヵ所全てへ行くには日帰りではかなり厳しいような気がする。

調べてみると、さらに厄介なことに飛島へ行くための定期船はGWから8月までの土日が予約制で、かなり前から予約しないと乗ることが出来ないということが分かった。予約したとしても何か急用が入ったり荒天で欠航になったら行くことが出来ない。それ以外の期間なら予約は不要のようだが、1日1往復しか船が出ず、島での滞在時間が2時間45分で実質2時間半しかない。どうせなら島にある他の基準点へも行きたいし観光もしたい。でも2時間半ではちょっと時間が足りなすぎないか?これに往復4200円という決して安くは無い運賃を払う価値があるかどうか。

そんなわけで、いつか行ければ良いな程度で考えていたのだが、ある日友人のHより4月のGW前に泊まりがけでどこかへ行かないかと連絡があった。以前Hが「酒田の飛島へ一度行ってみたい」と言っていたことを思い出し、この事を話すと即座にOKをもらえた。経緯度観測点を見に行きたいけど一人では心細い私と、興味本位で飛島へ行ってみたいHとの利害が一致したようだ。この際、高速料金と船賃には目をつぶることにして、とにかく行ってみよう。後は荒天で船が欠航しないことを祈るだけである。

なお舘沢氏によると、この経緯度観測点の解説が上西氏のWebページにも掲載されているということだったが、お楽しみは取っておきたいので敢えて確認せず出発した。

iimoriyama_k1.jpg
東北道と山形道を経由し、日本海東北道の酒田ICで降りる。R7を酒田中心部方面へ1.2kmほど進み、画像の交差点を左折する。【現在地
まずはICから近い一等“飯森山”のそばにある経緯度観測点へ行くことにする。時間の都合により今日は本土側を探索して、飛島へは明日行くことにした。せっかく酒田まで来たのだから経緯度観測点以外の点へも行くつもりだ。

iimoriyama_k2.jpg
道なりに2.3km進むと飯森山公園の入口があるので右折。【現在地
公園には広い駐車場が整備されているので車を駐める。当然無料である。

iimoriyama_k3.jpg
うーんと、こっちへ行けば良いのかな?【現在地

iimoriyama_k4.jpg
舗装路を進んでいくと、ある建物(※)の所で道が終わっている。右の方に階段があるみたいなので、そっちへ進んでみる。【現在地
土門拳記念館のようです。

iimoriyama_k5.jpg
階段を登り、左へ進む。【現在地

iimoriyama_k6.jpg
正面の山の上に一等三角点と経緯度観測点があるみたいだな。【現在地

iimoriyama_k7.jpg
ここを直進すれば山頂へ行けるみたい。【現在地
やっと「正規ルート」に入ったかな?

iimoriyama_k8.jpg
東屋っぽいのが見えてきた。どうやら山頂に着いたようだ。【現在地

iimoriyama_k9.jpg
綺麗に整備された山頂には経緯度観測点と思われる物と一等三角点が並べて設置されている。周辺はタイルのようなもので舗装されており、大抵は地味な存在の基準点がここでは主役扱いだ。いいぞ酒田市。
ではまず、お楽しみの経緯度観測点を見ますかね。

iimoriyama_k10.jpg
これが経緯度観測点か!
点の記の要図には「天測台」と書かれていたけど、なるほど確かに天測台っぽい。

iimoriyama_k.jpg
これが「天測台」と書かれている観測台。
先述の上西氏のページによれば『天文観測により経緯度の測定を行った』そうなので、天測台という表現はあながち間違ってはいないようです。

iimoriyama_k11.jpg
説明板。舘沢氏から送られてきた画像のものだ。

経緯度観測点

この標石は、一九二八年に、大陸移動説を検証するための経緯度観測点として、飯森山・飛島・三崎山の三点に設けられたものの一つです。
正面の銘板には「経緯度観測点 昭和三年七月~八月 文部省測地学委員会」と刻まれています。

≪大陸移動説(大陸標流説)≫
ドイツの気象学者ウェゲナー(A・Wegener 一八八〇~一九三〇)が唱えた、「現存する大陸は、一つの大陸塊から分裂して現在の位置に移動したもので、これからも移動し続ける。」という学説です。

酒田市

と書かれている。

iimoriyama_k12.jpg
正面の銘板…って、あれ?何も書いてない。ただのステンレスの板だ。舘沢氏の画像の物とも違う。
よく見ると、以前これよりも大きなプレートが埋め込まれていた跡が付いている。このステンレス板は本来の物では無い、ダミーのプレートのようだ。大きさは4.3x9.4cm。

iimoriyama_k13.jpg
上面。直径が東西で68cm、南北で64cmとなっていて、ややいびつな円になっている。
ちなみに観測台の高さは54cmでした。

iimoriyama_k14.jpg
上面中心部にも正面と同様にプレートが埋め込まれた跡がある。埋め込まれていたプレートはきちんと南北を向いていたようだ。

MAP

地形図

DATA
基準点コード:不明
ICタグ場所情報コード(ucode):無し
冠字選点番号:不明
緯度:38°53′27″.1
経度:139°49′31″.0
標高:41.55 m

※経緯度はハンディGPSで計測した数値です。
※標高はすぐ近くの一等「飯森山」のものです。
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